tenjuu99(天重誠二)
@tenjuu99@hollo.tenjuu.net · Reply to tenjuu99(天重誠二)'s post
「おわりに」から、印象的だった箇所。
"「他人(ひと)のシマで勝手なことしないほうがいいよ」 名護でこう言われてから、もう二〇年が過ぎた。このときはまだ何もつくられていなかった辺野古の海には、護岸がつくられ、埋め立てが進み、平島も長島も見えなくなった。 なぜ辺野古の海は埋め立てられ、新たな基地が建設されようとしているのか。 辺野古が条件つきで建設を容認しているからではないことは、ここまで読んでくれた方はわかってくれているだろう。辺野古には、普天間代替施設/辺野古新基地の建設の是非を決める決定権がない。それは名護市にも、沖縄県にもない。 それなのに、辺野古が普天間基地の移設候補地になった一九九六年からずっと、建設に賛成なのか、それとも反対なのか、問われ続けている。つまり辺野古区民も、名護市民も、沖縄県民も、「決定権なき決定者」なのである。 「決定権なき決定者」という概念を説明するためには、社会学者ニクラス・ルーマンのリスク論から説明しなければならなくなるため(詳しく知りたい方は拙著『交差する辺野古』の第九章をお読みいただきたい)、ここでは簡単に、「あることについて賛成したときにしか決定を認めてもらえないのに、賛否を示すよう迫られている人(たち)」と定義しておこう。 このような状況に置かれ続けると、人は、賛否を問われること自体から距離を置くようになる。いくら反対の意思を示しても認めてもらえず、賛成したときだけ決定したとみなされるのであれば、賛否を答えることに意味がなくなるからだ。"