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https://www.aozora.gr.jp/cards/001235/files/49858_41918.html カフカの「家長の心配」という短い文章、かなり惹かれるものがあって考えている。

文章はドイツ語で書いているんだとおもうけど、「オドラデク」というよくわからな言葉(たぶんカフカの造語)がスラブ語起源かどうかという語りから始まって、ドイツ語のなかに異物として「オドラデク」という響きを置くことから始めている。 語り手である「家父(Hausvaters)」は、この無用の壊れた存在である「オドラデク」について心配するけど、家父の「どこに住んでいるんだい」という質問にオドラデクは「泊まるところなんかきまってないや」と答える。 オドラデクは、社会の中に定まった位置をもたない遊民的なものに見えるけれど、それがスラブ語と結びつけられるといろいろなことを想起させるというか、「スラブ」とはslaveの語源となっているのだし、ルンペン化したなにかだとも思える。語りの始めに、語源探索をしているのは、ドイツ語に馴染まない響きとして想定されているからだろう。 カフカは、初期シオニズムに強い関心を示したようだけど、たぶんある社会内で民族的なアイデンティティは持ちつつもその社会に溶け込まない存在としてのユダヤ人という自覚があったようには思える。オドラデクは、ドイツ語圏社会内の異民族的なものの象徴であるように見える。言語的な同化を拒むもの、そこに居るが住まないものとして。

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フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 家長の心配 DIE SORGE DES HAUSVATERS

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