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tenjuu99(天重誠二)

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村上隆や椹木野衣らが「日本」というイメージをこれまでとは別な文脈に再配置する90年代には、55年体制の崩壊・社会党の政権入りと分裂・退潮がある。日本国民にとっての安保条約というのが、55年体制下における左派政党(社会党・共産党)による強固な反対によってリアリティを帯びていたけど、それが崩壊しちゃうともう安保条約というのは単なる既成事実化してしまう。安保条約の「外」を持たないものとしての「日本」というのが、村上や椹木の主題だったんだよな。それはほぼ社会党の退潮が原因となっている。

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55年体制の崩壊は、レトロスペクティブに55年体制を一種の茶番として見做す視点を与えていたってことだよね。安保条約の改正は、55年体制下では保革対立が強くあったから改正がありうるという期待があった。というかその期待が保革対立を駆動していた。それが、55年体制の崩壊で日米安保の改正は政治的なイシューとして後景に退き、その改正は議題にすら上がらなくなった。55年体制は閉じた歴史になる。保革対立が強かった時期には、日米関係はもっと揺らぎをもっていたはずだが、55年体制の崩壊で日米関係は変わることのない永遠の同盟関係だと見做されるようになり、振り返って55年体制下における安保問題も一種の茶番と感じられるようになる。 こうした事情が90年代の美術家たちにとって通底したリアリティとして存在していたとおもうし、これこそが「悪い場所」の本来のパースペクティブだったとおもうけど、まあ本人が毒にも薬にもならないものに変更してしまったので。