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「アンフォルメル以降」を最初に読んだのがもう何年前なのかわからないけど、論じられている内容があんまりわかっていなかった。というかアンフォルメルがそんなに重要だったというのが理解できていなかったんだけど、中原を読んで、アンフォルメル以前と以降でははっきりした切断があり、その流れが読売アンパンの中期から後期、ハイレッドセンターの美術外美術の活動を生みだしている。こういうのを単にわかっていなかったんだけど、その理由もいま振り返ってみれば2000年ころのアメリカ美術批評言説の輸入とその言説空間のなかで自分が思考していたからで、日本でアンフォルメルが切断したものをこの言説は塗り潰していたとおもう。

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ところで、中原にせよ宮川にせよ、制度批判的な文脈と一種のアナーキズム的な感性がありつつ、批判の対象となる「制度」のなかに国家というものがほとんど見えてこないのが、びっくりする。だから「近代」も「美術における近代」みたいな論点に閉じている面があり、美術が具体的にどのように制度化されてきたかをまったく論じようとしない。このとき論じられなかった対象が北澤憲昭とか佐藤道信とかになるのだから、かなり先の話だ。