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たまたま再読していた『書物としての新約聖書』に出てきた、『死海文書の謎』(ペイジェント&リー、1992)の批判。もう30年ほど前の本だけど、今も昔も全然変わらないということがわかる。
「そして、この件を通じて多くの論者が見落としているのは、この国際チームの人たちは、第一次中東戦争(1948,9年)、第三次中東戦争(1967年)などを通じて、パレスチナ人の側の地域に留まって仕事をしてきた人たちである。外交的に面倒な問題だから人々は敢えて口にしないが、死海写本の問題はパレスチナ問題なのだ。国際チームの人たちはその戦火をくぐって仕事をしてきたから、イスラエル国家の侵略行為に対して、ひどく深い不信感を持っている。ところが、ペイジェント・リーは、その不信感に対して、こともあろうに、イスラエル国家を批判するのだから、彼らはひどい「アンチ・セミティスとで、ファシストだ、ナチと同じだ」とレッテルを貼る。この土地を「イスラエル」と呼ばずに「パレスチナ」と呼んだ、というだけで、ファシストだ、というのだから、ペイジェントたちが何者であるかがわかろうというものだ」(p.373)